シムビコートタービュヘイラー添付文書改訂

慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)の適応追加。*1
通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として9μg)を1日2回吸入投与する。
患者に対し、本剤の過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性があることを理解させ、用法・用量を超えて使用しないよう注意を与えること。
本剤は増悪時の急性期治療を目的として使用する薬剤ではない。
本剤の投与期間中に発現する慢性閉塞性肺疾患の急性増悪に対しては、医療機関を受診するよう患者に注意を与えること。
投与中止により症状が悪化するおそれがあるので、観察を十分に行うこと。


併用注意に抗不整脈剤三環系抗うつ剤等QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤を追記。


その他の副作用として肺炎を追記。1%未満。

*1:慢性閉塞性肺疾患患者1293例(日本人患者312例を含む)を対象とした12週間の国際共同無作為化二重盲検実薬対照並行群間比較試験において、本剤2吸入1日2回投与により、ホルモテロールフマル酸塩水和物に比して肺機能が有意に改善した。
  更に本剤投与によりホルモテロールに比して増悪回数が減少し(本剤93件、ホルモテロール151件)、増悪を発現した患者の割合についても小さく(本剤11.9%<76/363例>、ホルモテロール16.9%<111/657例>)、初回増悪までの期間が延長した。
  慢性閉塞性肺疾患患者260例を対象とした長期投与試験において、本剤2吸入1日2回を52週間投与したとき、投与前からのFEV1の改善が維持された。
  外国人の慢性閉塞性肺疾患患者1022例を対象とした12ヵ月の無作為化二重盲検並行群間比較試験において、本剤はプラセボ、ブデソニドあるいはホルモテロールに比して肺機能を有意に改善した。また本剤投与により初回の重度増悪までの期間がプラセボ、ホルモテロールあるいはブデソニドに比して有意に延長した。
  外国人の慢性閉塞性肺疾患患者812例を対象とした12ヵ月の無作為化二重盲検並行群間比較試験において、本剤はプラセボあるいはブデソニドに比して肺機能を有意に改善した。また本剤投与により重度増悪回数がプラセボあるいはホルモテロールに比して有意に減少した。
  日本人を含む慢性閉塞性肺疾患患者を対象とした12週間の国際共同臨床試験において、投与開始日にホルモテロール吸入投与5分後の肺機能(FEV1)を測定したところ、プラセボに比して有意な増加が認められた。