イトリゾールカプセル50添付文書改訂

併用禁忌にエルゴメトリン(エルゴメトリンマレイン酸塩注)、メチルエルゴメトリン(メテルギン)を追記。本剤のCYP3A4に対する阻害作用によりこれらの薬剤の代謝が阻害され、血中濃度上昇により血管攣縮等の副作用が発現するおそれがあるため。
併用注意にジソピラミドを追記。本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、血中濃度上昇によるQT延長が発現する可能性があるため。
同じくアリピプラゾール、ペロスピロン、クエチアピン、エベロリムス、テムシロリムス、ダサチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、ボルテゾミブ、オキシコドン、メサドン、ブプレノルフィン、モザバプタン、トルバプタン、エレトリプタン、サルメテロール、シクレソニド、フルチカゾン、アプレピタント、イミダフェナシン、ソリフェナシン、トルテロジン、シロスタゾール、シナカルセト、ダルナビル、マラビロク、ホスアンプレナビル/リトナビル、シプロフロキサシン、ダルナビル/リトナビルを追記。本剤とアリピプラゾールの併用により、アリピプラゾールのCmax、AUC、t1/2がそれぞれ19.4%、48.0%、18.6%増加したとの報告がある。本剤とペロスピロンの併用により、ペロスピロンのCmax及びAUCがそれぞれ5.7倍及び6.8倍増加したとの報告がある。本剤とオキシコドンの併用により、オキシコドンのクリアランスが32%減少し、AUCが51%増加したとの報告がある(オキシコドン注射剤)。また、オキシコドンのAUCが144%上昇したとの報告がある(オキシコドン経口剤)。本剤とイミダフェナシンの併用により、イミダフェナシンのCmax及びAUCがそれぞれ1.32倍及び1.78倍増加したとの報告がある。本剤とシプロフロキサシンの併用により、イトラコナゾールのCmax及びAUCがそれぞれ53.13%及び82.46%増加したとの報告がある。
同じくイリノテカンを追記。本剤のCYP3A4阻害作用により、イリノテカンの活性代謝物の無毒化が阻害され、イリノテカンの活性代謝物の血中濃度が上昇することがあるため。
同じくニロチニブ、アピキサバンを追記。本剤のCYP3A4及びP糖蛋白阻害作用により、代謝及び排泄が阻害されると考えられる。
同じくブスルファンを追記。本剤とブスルファンの併用により、ブスルファンのクリアランスが20%減少したとの報告がある。
同じくリファブチン、フェノバルビタール、エファビレンツ、ネビラピンを追記。これらの薬剤の肝薬物代謝酵素誘導により、本剤の肝代謝が促進される。また、本剤のCYP3A4に対する阻害作用によりこれらの薬剤の代謝が阻害される。本剤とネビラピンの併用により、本剤のCmax、AUC及びt1/2がそれぞれ38%、61%及び31%減少したとの報告がある。
同じく制酸剤(乾燥水酸化アルミニウムゲル等)を追記。本剤と制酸剤の併用により、本剤のCmax及びAUCがそれぞれ70%及び66%減少したとの報告がある。
同じくメロキシカムを追記。本剤がメロキシカムの消化管からの吸収を抑制すると考えられる。本剤とメロキシカムの併用により、メロキシカムのCmax及びAUCがそれぞれ64%及び37%減少したとの報告がある。


その他の副作用として鼻炎、頻脈、高血圧、低血圧、咳嗽、錯乱状態、振戦、顆粒球減少、好中球減少、高血糖多汗症、顔面浮腫、CK(CPK)増加を追記。頻度不明。