ネシーナ錠添付文書改訂*4

アクトスとの併用が適応追加に。
チアゾリジン系薬剤との併用により循環血漿量の増加によると考えられる浮腫が発現することがあるので観察を十分に行い、浮腫が認められた場合には、患者の状態に応じてチアゾリジン系薬剤を減量あるいは中止し、ループ利尿剤(フロセミド等)を投与するなど適切な処置を行うこと。
スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進薬、ビグアナイド系薬剤、GLP-1アナログ製剤及びインスリン製剤との併用についての臨床効果及び安全性は確立されていない。
健康成人(30例)にピオグリタゾン(CYP2C8基質)として45mg及びアログリプチンとして25mgを1日1回12日間反復投与した時(3×3クロスオーバー試験)、ピオグリタゾン及びアログリプチンのCmax、AUCに併用投与による影響は見られなかった。
食事療法、運動療法に加えてα-グルコシダーゼ阻害剤又はチアゾリジン系薬剤を投与するも血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者を対象にアログリプチンを12週間投与(1日1回朝食前)した二重盲検比較試験の結果、HbA1Cの投与前からの変化量において、アログリプチン25mg併用投与群は対照群であるα-グルコシダーゼ阻害剤又はチアゾリジン系薬剤単独投与群と比べ有意な差が認められた。
上記の二重盲検比較試験に参加した患者を対象にアログリプチンとして25mgを同一用法にて52週間投与した結果、HbA1Cの投与前からの変化量はα-グルコシダーゼ阻害剤併用群(105例)で-0.89%(平均値)、チアゾリジン系薬剤併用群(165例)で-0.65%(平均値)であり、安定した血糖コントロールが得られた。


併用注意にリラグルチドを追記。


薬物間相互作用として、以下追記。
健康成人(24例)にグリベンクラミド(CYP2C9基質)5mgを単回投与後、アログリプチンとして25mgを1日1回8日間反復投与及びグリベンクラミド5mgを単回併用投与(アログリプチン投与8日目)した時、グリベンクラミドのCmaxは単独投与時に比較して15.4%増加した。
健康成人(17例)にメトホルミン塩酸塩(腎排泄)1,000mgを1日2回及びアログリプチンとして100mgを1日1回6日間反復投与した時(3×3クロスオーバー試験)、アログリプチンのCmax、AUCに影響は見られなかった。一方、メトホルミンのCmaxに影響は見られず、AUCは単独投与時に比較して18.9%増加した。
ゲムフィブロジル(CYP2C8、CYP2C9阻害剤)、フルコナゾール(CYP2C9阻害剤)、ケトコナゾール(CYP3A4阻害剤)、シクロスポリン(P-糖蛋白阻害剤)、カフェイン(CYP1A2基質)、ワルファリン(CYP1A2基質、CYP2C9基質、CYP3A4基質)、トルブタミド(CYP2C9基質)、デキストロメトルファン (CYP2D6基質)、ミダゾラム(CYP3A4基質)、アトルバスタチン(CYP3A4基質)、エチニルエストラジオール(CYP3A4基質)、ノルエチンドロン(CYP3A4基質)、フェキソフェナジン(P-糖蛋白基質)、ジゴキシン(P-糖蛋白基質、腎排泄)又はシメチジン(腎排泄)との薬物間相互作用を検討したが、いずれも併用投与の影響は見られなかった。