プラビックス錠添付文書改訂*5

相互作用の概要として「本剤は、主にCYP3A4、CYP1A2、CYP2C19及びCYP2B6により活性代謝物に代謝される」との一文を追記。
CYP2C19を阻害することにより、本剤の活性代謝物の血中濃度が低下する為、オメプラールと併用注意に。

海外で実施された健康成人を対象とした臨床薬理試験において、本剤300mgを初回投与後24時間の5μM ADP惹起血小板凝集に対する抑制率(血小板凝集抑制率:%)は、CYP2C19の代謝能に応じて、Ultrarapid metabolizer(UM)群、Extensive metabolizer(EM)群、Intermediate metabolizer(IM)群、Poor metabolizer(PM)群の順に、40±21、39±28、37±21、24±26であり、その後4日間にわたって本剤75mg/日を投与した後の血小板凝集抑制率(%)は、それぞれ56±13、58±19、60±18、37±23と、PM群において本剤の血小板凝集抑制作用が低下した。
海外における経皮的冠動脈形成術施行を予定した患者を対象とした臨床試験及び複数の観察研究において、CYP2C19のPMもしくはIMでは、CYP2C19のEMと比較して、本剤投与後の心血管系イベント発症率の増加が報告されている。
健康成人40例をCYP2C19の代謝能に応じて4群(各群10例)に分け、クロピドグレルとして初日に300mg、その後75mg/日を4日間投与する試験を実施した。CYP2C19の2つの遺伝子多型(CYP2C19 *2、CYP2C19 *3)についていずれかをホモ接合体またはいずれもヘテロ接合体としてもつ患者群(PM群)では、活性代謝物H4のAUC及びCmaxが、野生型ホモ接合体群(EM群:CYP2C19 *1/*1)と比較して低下した。なお、日本人におけるPMの頻度は、18〜22.5%との報告がある。

重篤な副作用として横紋筋融解症を追記。
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。