ベネット錠17.5mg添付文書改訂*1

骨べージェット病が適応追加に。
用法・用量は

通常、成人にはリセドロン酸ナトリウムとして17.5mgを1日1回、起床時に十分量(約180mL)の水とともに8週間連日経口投与する。

とのことで、なんと週1回製剤を連日p.o.というもの。
7錠×8シートというべージェット病モデルの包装も発売になります。

本剤の適用にあたっては、日本骨粗鬆症学会の「骨Paget病の診断と治療ガイドライン」等を参考に骨ページェット病と確定診断された患者を対象とすること。

との使用上の注意がついてます。
また、原則的には1クールで治療終了となる模様ですが、

再治療は少なくとも2カ月間の休薬期間をおき、生化学所見が正常化しない場合及び症状の進行が明らかな場合にのみ行うこと。

とのことです。
重要な基本的注意として

患者の食事によるカルシウム、ビタミンDの摂取が不十分な場合は、カルシウム又はビタミンDを補給すること。特に骨ページェット病患者は、骨代謝回転が著しく亢進しているので注意すること。ただし、カルシウム補給剤及びカルシウム、アルミニウム、マグネシウム含有製剤は、本剤の吸収を妨げることがあるので、服用時刻を変えて服用させること

副作用は以下の通りですが、国内臨床試験に限って見れば週一回p.o.のときと発現率に大きな上昇はないようです。

国内の臨床試験で1日1回リセドロン酸ナトリウムとして17.5mgが投与された例における副作用発現頻度は25.0%(3/12例)であり、その内訳は、下痢、胃不快感、末梢性浮腫であった。また、外国の臨床試験で1日1回リセドロン酸ナトリウムとして30mgが投与された例における副作用発現頻度は47.5%(29/61例)であり、主な副作用は下痢(11.5%)、悪心、関節痛(各8.2%)、頭痛(4.9%)及び腹痛、便秘、排便回数増加、鼻咽頭炎(各3.3%)であった。

臨床成績は下記の通り。
べージェット病をよく知らないので、これがどれくらい画期的な数字なのかはピンとこないのです。

(1) 国内における臨床試験
骨ページェット病患者を対象に、1日1回リセドロン酸ナトリウムとして17.5mgを8週間経口投与した臨床試験の結果、投与開始24週後のExcess血清ALP値※の平均変化率は-85.3%(n=11)、投与開始48週後のExcess血清ALP値の平均変化率は-82.1%(n=11)であった。
※Excess血清ALP値=血清ALPの実測値-(基準値の最大値+基準値の最小値)/2


(2) 外国における臨床試験
骨ページェット病患者を対象とした二重盲検比較試験の結果、リセドロン酸ナトリウム1日1回30mg投与群(60日間投与)及びエチドロン酸二ナトリウム1日1回400mg投与群(180日間投与)において、投与開始12カ月後までにおけるExcess血清ALP値の最大75%以上低下した被験者の割合は、それぞれ85.0%(51/60例)及び23.3%(14/60例)であり、投与開始後180日目でのExcess血清ALP値の平均変化率はそれぞれ-87.9%(n=56)及び-40.6%(n=57)であった。
また、投与開始18カ月後において、血清ALP値が正常に達し、維持されたのはリセドロン酸ナトリウム投与群で53%(17/32例)であり、エチドロン酸二ナトリウム投与群で14%(4/29例)であった。

最後に薬効薬理は以下の通り。

代謝回転の亢進した骨減少モデル(卵巣摘除ラット)において、骨代謝回転の亢進を抑制することで、骨形成速度及び骨梁単位活性化率の増加、骨密度及び骨強度の低下、尿中デオキシピリジノリン/クレアチニンの上昇をそれぞれ抑制する。