十二国記 華胥の幽夢 ★★★★☆

今年61冊目。

華胥の幽夢 十二国記 (講談社X文庫)

華胥の幽夢 十二国記 (講談社X文庫)

短編4本と中編1本の5本構成。
その中編、表題にもなっている「華胥」が十二国記には珍しい本格ミステリーな展開。
その中で出てくる「責難は成事にあらず」というセリフが重い。
十二国記には時々こういう現実でも大切なことが出てくるよね。
特に雇われ下っ端は責難ばかりをしがちなんだけど、成事が伴わないと信頼を失うばかりなので気をつけよう…。


「帰山」では王朝の寿命についての考察がなされていたのも興味深いところ。
時代も主役も全然別物の話がいくつも連なって、段々十二国記の世界がはっきりしてきた感じ。
なかなか新刊出ないけど、これからも色んな十二国記を出して欲しい。


あとは「乗月」「書簡」「帰山」と3本も(大なり小なり)陽子が出てくるのが陽子ファンとしては嬉しいところ。