シャイロックの子供たち ★★★★☆

今年9冊目。

シャイロックの子供たち (文春文庫)

シャイロックの子供たち (文春文庫)

ショートショートにしては不思議な、終わり切らない終わり方をするなぁと思っていたら、それぞれの章がつながって長編となる仕組みだった。
池井戸さんの銀行モノの例に漏れず、ドロドロとした部分のある支店だった。
色々とやりきれないことが多い支店で頑張って働く銀行員たちの、それぞれの家庭が描かれるパートが切ない。
華族のために頑張れる人、華族のために追い込まれてしまう人、職場の顔と家庭の顔のギャップ…
これは社会人やってれば誰だって大なり小なりあることなんだろうけど、幸せな家庭ってのはほんとにありがたいね。