浜村渚の計算ノート 2さつめ ふしぎの国の期末テスト ★★★☆☆

今年74冊目。

「十三個の数字が書かれた時計があったとして、その一時間が、私たちが使っている一時間とまったく同じ長さだったとしますよね?」
「きっと向こうの一分は、私たちの一分より少しだけ短いはずです」
一体、どれくらい短くなるのだろう?
(p.286)

これな、時計の数字が変わると影響を受けるのは「分」だけじゃないんだよね。その上の「時」にも下の「秒」にも影響が出るのですよ。
だから上の問いを「1秒が同じ長さだとして、向こうの1日はこちらではどれくらいの長さになるか」と書き換えると…
向こうの1分はこちらの(13/12)分になり、向こうの1時間はこちらの(13/12)×(13/12)時間になり、向こうの1日は(13/12)×(13/12)×(13/12)≒1.27日≒30.5時間。
なんと6時間以上も延びてしまう。
指数関数って怖い。


同じくlog10000話で扱われている置換暗号も数学が扱う範囲に含まれたりするわけで、ほんとに数学が扱う対象というのは広いのです。
1+1が2にならないベクトルなんていう領域もあるし、空間にあいている穴の数を取り扱うトポロジーなんてものもあったり。
将来時間と熱意があったらその辺はかじってみたいなぁ。