カフェイン to 新生児

たまこさんに会いに行ったとき、薬剤師さんがやってきて服薬指導をしてくれたよ。
我々の素性は知れていたようなので、素直に薬剤師モードで質問してみた。
今たまこさんにはレスピアが1×朝で経口投与されているんだけど、カフェインの作用が丸一日持続するようなイメージがなかったので、薬効が切れたときにupneaが出るんちゃう?っとね。
すると彼女がいわく、テオフィリンが通常2×投与で、テオフィリンが代謝を受けた活性体がカフェインだから1×でOKですと言われたんだよね。
いや、活性体投与だったら余計にtmaxが早くなるんちゃう?と聞いてみたら調べてくれたわ。
まぁ言われたら当たり前の話だけど、新生児ではCYPが未発達だから半減期が延長するため1×でOKですとのことだった。
うん、お手数をおかけしました。


ちなみにあとで自分でも調べたら普通に添付文書に書いてあったわ。

3. 代謝
カフェインの代謝は、成人では、肝薬物代謝酵素のCYP1A2、CYP2E1、CYP3A4等により行われるが、主としてCYP1A2により代謝され、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン等に代謝される。
早産児におけるこれらの肝薬物代謝酵素は未発達であり、本剤20mg/kgを静脈内投与し、24時間後から維持投与として5〜10mg/kg/日を静脈内又は経口投与した時、これらの代謝物の血中濃度のほとんどは、定量下限値(0.5mg/L)未満であった。しかしながら、カフェインの代謝は、生後、急速に発達し、生後7〜9ヵ月で成人とほぼ同様になる。これに伴い、早産児における消失半減期(約100時間)は、生後29週以降では成人の値(2.5〜4.5時間)近くに短縮する。
4. 排泄
早産児においては、主排泄経路は腎臓であり、大部分が未変化体として尿中に排泄される。

ふむ。テオフィリンとカフェインの関係性が、彼女から受けた説明と逆だな( ゚Д゚)
まぁそれは置いておくとして、半減期100時間を毎日1×投与ってことは蓄積するな。
0.5mg/dayでapneaを度々起こすから0.75mg/day*1に増量したって聞いたけど、今度は過量投与に注意しておかないとなんだね。
ちなみに過量投与の場合の症状も添付文書に書いてある。

高度の筋攣縮、高度の易刺激性、振戦、弓なり緊張、痙攣、頻呼吸、頻脈、循環不全、代謝異常等が発現しやすくなる。

さすがに痙攣やら振戦やらが複数回あれば気づいてもらえるだろうから、頻呼吸と頻脈に気をつけてこっそりチェックしておこう。
RR≒40もHR≒160も、そういえば以前より増えてきてるもんな。


レスピアで頻呼吸、ミドリンで無呼吸と、たまこさんは両方の副作用と戦ってるんだなぁ。
来週1ヶ月検診があるので、そこで眼科検診の結果が聞けるといいなぁ。
「まだ経過観察の必要があります」と言われたら仕方ないけど、そうでなければミドリンがいらなくなるわけで、ミドリンがいらなくなればレスピアもCutできるもんね。
あ、でもそういえばミドリンとは関係なく「来週で35週になる(=在胎週数で正産期相当になるため、ほぼ呼吸機能が完成する)からレスピア中止していく方針です」って今日薬剤師さんに言われたな。
でも呼吸機能が完成してもミドリン使ってたら無呼吸発作のリスクは継続するんだよな…うーむ。
まぁそうなってもそこはNICUだし、すぐに危険に陥るってこともなさそうなのでこっちでもチェックしておいて、機会をみて質問してみよう。

*1:たまこさんの体重が現在約1600gなので、0.75mg/day≒上限量