化学探偵Mr.キュリー ★★★☆☆

今年11冊目。

化学探偵Mr.キュリー (中公文庫)

化学探偵Mr.キュリー (中公文庫)

密林のレビューには「ガリレオの科学版」と書いた人がいるけれども、それよりも「ラブケミストリー」の短編版と言った方が外れない。
製薬会社の研究者さんらしく、ネタにしている化学のことをきちんと分かったうえであえてザックリした扱いにしていて、きちんとストーリーの中に活かしているところがいいです。
短編なので謎そのものは非常にライトで、第1話なんて一瞬で展開がわかりますが、息抜きにすいっと読む分にはよいのではないでしょうか。
ただ、第5話のラストだけは全く想像できず、意表を突かれましたわ( ゚Д゚)

「おい……」
沖野は絶句した。
なにやら叫び声が聞こえた気もするが、たぶん空耳だ。
(p.327から抜粋)