スピリーバ2.5μgレスピマット60吸入添付文書改訂

気管支喘息(重症持続型の患者に限る)の適応を追加。*1
気管支喘息に対しては、吸入ステロイド剤等により症状の改善が得られない場合、あるいは患者の重症度から吸入ステロイド剤等との併用による治療が適切と判断された場合にのみ、本剤と吸入ステロイド剤等を併用して使用すること。
本剤は急性症状の軽減を目的とした薬剤ではない。急性症状を緩和するためには、短時間作用性吸入β2刺激薬等の他の適切な薬剤を使用するよう患者に注意を与えること。また、その薬剤の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきた場合には、喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し治療を受けるよう患者に注意を与えると共に、そのような状態がみられた場合には、生命を脅かす可能性があるので、吸入ステロイド剤等の増量等の抗炎症療法の強化を行うこと。
気管支喘息治療の基本は、吸入ステロイド剤等の抗炎症剤であり、本剤は抗炎症剤ではないため、患者が本剤の使用により症状改善を感じた場合であっても、医師の指示なく吸入ステロイド剤等を減量又は中止し、本剤を単独で用いることのないよう、患者に注意を与えること。
定常状態において、喘息患者(海外)に本剤5μgを吸入投与したとき、チオトロピウムは吸入投与5分後に最高血漿中濃度5.15pg/mLに到達した。
喘息患者(海外)での累積係数から算出した半減期は34時間であった。また、本剤5μg投与後の定常状態時の投与24時間までの尿中未変化体排泄率は11.9%であった。
喘息患者(海外)では、本剤吸入投与後のチオトロピウムの曝露量に年齢による差は認められなかった。
腎機能が軽度低下している喘息患者(クレアチニンリアランスが50〜80mL/minの患者、海外)においては、腎機能が正常な喘息患者と比較して、チオトロピウムの曝露量の増加は認められなかった。
高用量のICS+LABAの治療下でも症状が持続する重症持続型喘息患者912例(日本人65例)を対象とした国際共同二重盲検比較試験2試験(205.416試験及び205.417試験、本剤5μgまたはプラセボを1日1回、48週吸入投与)において、456例(日本人36例)に本剤5μgを投与した。臨床試験成績の概要は次のとおりであった
本剤5μgはプラセボに比し、投与24週後の肺機能検査値(ピークFEV1及びトラフFEV1)を統計学的に有意に改善した。日本人集団の成績は全体集団と比較して同様の傾向がみられた。
205.416試験及び205.417試験の併合データにおいて、本剤5μgはプラセボに比し、重度の喘息増悪の発現リスクを統計学的に有意に減少させた。
中用量のICSの治療下でも症状が持続する喘息患者285例を対象とした52週吸入投与による国内長期投与試験において、114例に本剤1日1回5μgが投与された。その結果、本剤5μgのトラフFEV1の効果は52週間維持された。


禁忌の緑内障に閉塞隅角の限定がついた。
その他の副作用として口渇(2.23%)、嗄声(1.11%)、発疹、そう痒、浮動性めまい(以上、1%未満)を追記。

*1:レスピマットだけなのが罠。ベーリンガーはハンディヘラーをやめたいらしい。