薬局3月号

薬関係5冊目。

薬局 2014年 03月号 [雑誌]

薬局 2014年 03月号 [雑誌]

特集はアレルギー性鼻炎
最近の本誌は妙なところマニアックでほんとに面白い。
アレルギー性鼻炎とは何ぞやというところから入って通年性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎(≒花粉症)の病態と治療ガイドライン、喘息や副鼻腔炎睡眠障害との合併、妊婦・授乳婦や前立腺肥大患者、肝障害患者への治療へと進む。
Q&Aでは花粉飛散前に抗アレルギー薬を飲むことの有効性、抗アレルギー薬の眠気と効果の関係、フェニルプロパノールアミンとプソイドエフェドリンの安全性、血管収縮薬含有点鼻剤による薬剤性鼻炎の治療、森林科学とアレルゲン対策の変遷、マスク選択について、室内環境のアレルゲン対策、空気清浄機の使用について、そして民間療法についてとどんどんマニアックになっていく。
前半部分はオーソドックスなお話ながらよくまとまっていて、フンフンと頷きながらお勉強。
後半のマスク、空気清浄機あたりは今まであやふやだった部分だし面白かったなー。

  • 簡単に素材の良し悪しをチェックするにはスギ花粉をマスクに乗せて、それを揺すってみるとよい。良い素材では容易には花粉が落下しないが、良くない素材ではすぐにマスクを通り抜け下に落ちてしまう。花粉の入手が困難なときは、ベビーパウダー(シッカロール®など)の粒子は花粉とほぼ同じサイズなので、これで代用することができる。コンビニなどで簡単に入手でき、下に黒い用紙(折り紙など)を置くとより分かりやすい。(p.104)
  • 「値段」と「ブロック能」「息のしやすさ」の間には何の関係もなく、安価なものでも優れたものがあった。(p.104)
  • 最も良さそうなのは立体型であった。この形状ではマスクと口唇が接しないので、会話がしやすく、女性にとって口紅が落ちにくいなどの利点もある。(p.105)
  • マイナスイオン(空気負イオン)が発生し人体に好影響を与える」という触れ込みで、人気を得た時期もあった。しかし、気流を生成できるのは、たかだか数十cm四方の領域であるため、室内の花粉除去にはまったく効果がないと言える。(p.114)
  • もし花粉を無害化できるほどの濃度になれば、人体(皮膚や呼吸器など)にも影響を与える。(p.114)
  • 室内花粉除去に有効な空気清浄機の設置場所は窓の反対側が望ましく、次いで窓の下であると分かった。(p.116)
  • リビングなどの生活空間と玄関を結ぶ流路を遮断すべきである。人の動線に沿って花粉が移動しないように、侵入した花粉を速やかに捕集することが必要である。玄関に近い通路に、空気清浄機を一台設置しておくことをお勧めしたい。(p.117)
  • 空気清浄機の有効範囲は期待するほど広くはない。15畳の密閉された室内に一様に花粉がばらまかれたとすると、その30%程度しか捕集できない。可能なら部屋の両端に空気清浄機を対向するように設置する。(p.117)
  • 粘着性のローラークリーナー(通称コロコロ)を利用すれば取り残しがなく、再飛散の心配もなくなるので便利である。(p.118)