彩雲国物語3 花は紫宮に咲く

今年28冊目。

彩雲国物語―花は紫宮に咲く (角川ビーンズ文庫)

彩雲国物語―花は紫宮に咲く (角川ビーンズ文庫)

「大丈夫だよ。だって父ちゃんと母ちゃんが喧嘩してもいっつも母ちゃんが勝つもん。男って、サイシュウテキには女に弱いって父ちゃんこぼしてたもん」
身に覚えのある官吏たちが、一斉に視線を逸らす。楸瑛が吹きだし、劉輝が真顔で頷いた。
「見事だ。あの歳ですでに心理を会得している」
(p.208)

町のガキンチョが朝議に乱入して意見を述べ出す引用部分をはじめとして、全編にわたって危機感ありません。
1・2巻と違って相手が小物だったせいでしょうか。
ただそのことが逆に、一癖ある性格ばかり集まっている面々の個性を発揮させる結果につながっていて読む分には面白かった。
転職直後の緊張を強いられる日々にとって、出勤・退勤時の癒しとなっていただけましたよ。
しっかし腹黒じーちゃんズ、術まで使えるとは思わなかった…