イグザレルト勉強会

nohmin2012-10-23

ラクナ梗塞、アテローム血栓脳梗塞、心原性脳塞栓症の3つに大別され、イグザレルトは心原性脳塞栓症の予防が適応。また、心原性脳塞栓症は要介護以上に陥る症例が6割で、3種の内で最も予後不良

  • WFと新規経口抗凝固剤との違い

INRの頻回測定が不要
治療域が広い
食事や他剤との相互作用が少ない

  • イグザレルト

Xa因子を直接阻害することで抗凝固作用を発現。?因子(トロンビン)阻害剤であるプラザキサよりも上流で抗凝固作用を発現する。
バイオアベイラビリティがほぼ100%であり、個体間でのバラツキが少ない。
半減期が5-13時間であり、速やかに効果が消失する。
日本での通常用量は15mg、欧米では20mgだが臨床試験において日本人に20mgを投与すると効果が過剰に発現し、15mgの投与で欧米人に対する20mg投与と同等の効果を得られた。
WFに対する非劣性を確認する臨床試験において、イグザレルト群ではWF群に対して脳卒中又は全身性塞栓症の発症を51%減少させた。安全性確認試験でもWF群に対して非劣性が確認された。WFでの主な重大な出血事象は上部消化管、頭蓋内出血であったが、イグザレルト群ではそれらは少なく、代わりに鼻出血と歯肉出血が多く認められた。患者が自己判断で服用を中止しないよう指導してほしい。
海外でのROCKET試験においても上記と同様の傾向が認められ、日本でのJ-ROCKET試験との一貫性が認められた。


通常用量は15mg/1×、腎障害(CCr<50mL/min)患者では10mg/1×に減量して服用
CCrは必ず体重を測定して、血清クリアチニン値から算出してほしい
CCr<30の重度腎障害患者では投与の適否を慎重に検討した上で10mg/1×投与、透析患者では禁忌
WFから切り替える場合はPT-INR値が治療域下限以下になったことを確認したのち、速やかにイグザレルトの投与を開始する


併用禁忌はHIVプロテアーゼ阻害剤/アゾール系抗真菌薬、併用注意はフルコナゾール、CAM、EM、RFP、PHT、CBZ。逆にアミオダロン、ベラパミル、ジゴキシン、シクロスポポリン、アトルバスタチン等では相互作用が否定されており、プラザキサよりも相互作用が少ない。
アスピリン、クロピドグレルとの併用は出血時間が延長する点に注意。


食事時間との影響はないため、1×であればいつ服用してもOK。朝夕もどちらでも効果に差はないが治験は1×夕で行われた。
一包化np
2012/04薬価収載→まだ14日制限