ステップファザー・ステップ
今年96冊目。
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/07/13
- メディア: 文庫
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「僕らのこと」
「嫌いになった?」
女に「あたしのこと嫌いになった?」と問われたら、嘘だろうとごまかしだろうと、じらして楽しむためだろうと、「うん」と答えることはできる。
「最初っから嫌いだよ」「好きになったことなんてないよ」と言うことだってできる。
だがしかし、同じことを子供に問われたら、腕をもがれても「うん」とは言えないものだ。それができるのは、身体の中に、血液の代わりに絶対零度の液体窒素が流れている人間である。
(p.214)
ドラマ原作。ショートショート×7話
一応ミステリーなんだけど、宮部さん自身がおっしゃっているように、謎解きそのものは話の終盤でぱぱっと語られるライトなもので、それよりはそこにまつわる会話を楽しむ形式となっております。
ドラマよりも礼子先生がいい女。そしてお父さんはドラマよりも双子にデレデレ。柳瀬の親父も画聖も、話の進行までひっくるめて、総じてドラマより甘めの設定となっております。そしてオイラとしてはこっちの方が好み。