ペンギン・ハイウェイ 読了
今年37冊目。
- 作者: 森見登美彦,くまおり 純
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/05/29
- メディア: 単行本
- 購入: 30人 クリック: 1,716回
- この商品を含むブログ (200件) を見る
ぼくが二十歳になるまで、三千と八百八十八日かかることがわかった。そうするとぼくは三千と八百八十八日分えらくなるわけだ。その日が来たとき、自分がどれだけえらくなっているか見当もつかない。えらくなりすぎてタイヘンである。みんなびっくりすると思う。結婚してほしいと言ってくる女の人もたくさんいるかもしれない。けれどもぼくはもう相手を決めてしまったので、結婚してあげるわけにはいかないのである。
もうしわけないと思うけれども、こればかりはしょうがない。
(p.6)
妙に大人びた「科学の子」ことアオヤマ君が遭遇する不思議な出来事の秘密を、ウチダ君やハマモトさんといった仲間たちとのたゆまぬ研究の末に解き明かしていく物語。
- 突然広場に現れたペンギンたちの謎
- モノから生き物を作りだす歯科医院のお姉さんの謎
- 小学校の裏にある水路の水はどこから流れてくるのか
- 森の奥の草原に浮かぶ不思議な球体「海」の謎
- ラブラブなのかよ…
- スズキ君の時間旅行
- ご飯を食べないとどういう状態になるのか
- ぼくらはだれも死なないんじゃないか
- ペンギンを食べるジャバウォック
一見無関係に見える数々の謎が一つになったとき、そこにエウレカがある…!
荒唐無稽な物語だけれども、理屈っぽいアオヤマ君と内気なウチダ君、活発なハマモトさんにガキ大将を地で行くスズキ君、ミステリアスなお姉さんの会話がとっても楽しい。
そしてちょっぴり切ないラストシーンは、青春の1ページであり、アオヤマ少年の確かな成長の記録なのだ。
アオヤマ君はおっぱいが好きすぎるね。
(p.229)