デパケン添付文書改訂

片頭痛発作の発症抑制を公知申請による適応追加。
通常1日量バルプロ酸ナトリウムとして400〜800mgを1日1〜2回に分けて経口投与する。なお、年齢・症状に応じ適宜増減するが、1日量として1000mgを超えないこと。抗てんかん剤や気分安定剤として使う場合よりも若干用量少なめ。
本剤は、片頭痛発作の急性期治療のみでは日常生活に支障をきたしている患者にのみ投与すること。
片頭痛患者においては、本剤は発現した頭痛発作を緩解する薬剤ではないので、本剤投与中に頭痛発作が発現した場合には必要に応じて頭痛発作治療薬を頓用させること。投与前にこのことを患者に十分に説明しておくこと。
片頭痛患者においては、本剤投与中は症状の経過を十分に観察し、頭痛発作発現の消失・軽減により患者の日常生活への支障がなくなったら一旦本剤の投与を中止し、投与継続の必要性について検討すること。なお、症状の改善が認められない場合には、漫然と投与を継続しないこと。
片頭痛発作の発症抑制に対する、高齢者・小児における安全性及び有効性については、現在までの国内外の臨床試験で明確なエビデンスが得られていない。
片頭痛発作に対する本剤の使用に際しては、有効血中濃度が明確になっていないため、原則的に血中濃度モニタリングの実施は必須ではないが、本剤の用量増減時に臨床状態の悪化があった場合等には、必要に応じ血中濃度のモニタリングを行い、用量調整することが望ましい。
本剤で催奇形性が認められているため、妊娠する可能性のある婦人に使用する場合には、本剤による催奇形性について十分に説明し、本剤の使用が適切であるか慎重に判断すること。