がん患者に対するコミュニケーションスキルトレーニングプログラム開発協力第2回

前回10/31に受けた研修から一定期間をおいて再度同内容の服薬指導を行い、その成果のほどを確認するという目的のためだと思われる今回の模擬患者への服薬指導実習。
処方は同じTS−1単味だが、患者設定が60代から40代へと若返っていた。
SPさんはこの設定についてもリアルに再現されており、前回よりもとっつきにくい印象。
患者さんとの空気感で指導の良し悪しを影響されやすいオイラは見事にドツボったのですよ。
TS−1の飲み忘れに対する対処法の説明が患者にマッチした流れに乗りきれず、あまり良くない流れが最後まで継続したまま服薬指導終了。
大学の先生様は事後の講評で、オイラが気になった「指導中の空気の変わった」タイミングとは別のポイントで「患者からの質問に対して直線的返答をした*1のがよくない」と、執拗に直線的返答にこだわってましたが、実際に指導していて患者との空気感が変わってしまった(=対応をまずった)のはそこではないような気がするんですよね。
また、新患という設定なので指導の導入はアレルギー歴等の確認から入ったのですが、その前に「『具合はいかがですか』などのオープンクエスチョンから入ると良い」「常にそうするべきであり、そうした癖をつけておくべきだ」とも力説されてましたが、これは素直には受け入れられない。
オープンクエスチョンから入るというのは、確かに相手の緊張をほぐし、会話をしやすくする効果があるのは認めますが、全くの初対面かつ相手がこちらに持っている印象が好意的ではない場合には必ずしも良い結果を生むとは思えません。
端的に言ってしまえば「うざがられる」リスクと隣り合わせなのがオープンクエスチョンだったりします。
クローズドクエスチョンとのバランスってのは患者さんごとに変えるべきなのは当然であり、オープンクエスチョンの使いどころというのも患者さんごと、もっと言えば同じ患者さんであってもその日ごとに、一回の対応ごとにに変えるべきだと思うのですがどうでしょうか。
「直線的応答」「オープンクエスチョン」といった技法的な部分にこだわるのは臨床から離れている大学の先生様だからでしょうか、それとも彼女のこだわりなんでしょうか。
…と反発感を抱いてしまうほど強く言われたのは後味ワロシ。
オイラも気をつけよう。

*1:患者「飲み忘れたら症状が悪化するんですか?」→オイラ「そういうことがないとは言えませんが(後略)」