P-103 お薬手帳を活用したハイリスク薬の薬学的管理指導

はい来ました、今年一番の注目トピック「ハイリスク薬」
「指導事項チェックリスト作りました」的な発表がたーっくさん横並びしてましたよ。
その中から取り上げたこちら、タイトルに偽りありですがちょっとオイラも気になっていたことを取り上げていました。
ここの発表は「副作用」「代謝酵素」「禁忌」などをシール化して調剤棚に貼り、薬剤師に注意喚起をするとともに、指導レベルの底上げを図るというもの。
えぇ、ハイリスク加算も手帳も関係ありませんが何か。*1
その中で「おぉ」と思ったのは低血糖
低血糖というと、通常指導されるのは糖尿病薬が処方されている時くらいのもの。
しかし実際問題、糖尿病薬で低血糖が問題になるのはインスリンとSU薬がほとんどなんだよね。
その他の薬はSU薬と併用されたときにリスクが増大するという意味で低血糖注意を行うんだが、そういう意味ではキノロンやARBなんかでも低血糖の副作用に触れる必要があるケースが少なくないはず。
以前からそう思っていたんだが、ここの薬局さんではキノロンの棚にも低血糖シールを貼っているようで。
確かにそういう取り組みによって指導レベルの底上げを図ることは可能になると思われる。
ここの薬局では低血糖の他にもQT延長や抗コリン作用や出血傾向なども同様に取り組んでいる模様。
そのこと自体はいいことだと思うんだけど、それだけやると調剤棚がシールだらけになってしまい、かえって注意喚起にならないような気もしなくはない。
実際今うちの店舗でこのジレンマをうまく解決できないものかと悩んでいるわけで。
現状オイラとしては基本的にいつもできるだけ注意喚起はするんだけど、月毎に重点的に注意する薬剤群を適宜選んでやっていくことを積み重ねていくのがbetterかと思っているんだけど…どうなんだろうか。

*1:一番最後のまとめのところで同じシールを手帳にも貼って患者への注意喚起にも使うとされていましたが。