数学ガール 読了

今年61冊目。

数学ガール (数学ガールシリーズ 1)

数学ガール (数学ガールシリーズ 1)

額面が、1円、2円、3円、4円、……になっているコインがあるとする。合計n円を支払うためのコインの組み合わせが何通りあるかを考えよう。この組み合わせの個数をPnとする(各支払方法をnの分割と呼び、分割の個数すなわちPnをnの分割数と呼ぶ)。


たとえば、3円を支払う方法には「3円玉が1枚」「2円玉が1枚と1円玉が1枚」「1円玉が3枚」という3通りがあるため、P3=3である。


問題10-1
P9を求めよ。


問題10-2
P15<1000は成り立つか。
p.260

ものすごく久しぶりに自分の手を動かしてコチャコチャと数学をやった。
10-1ではP1からP9まで頑張って書きだして、10-2で使えそうな一般項Pnで表わされる数列を探し出すためにウンウンうなったりするのはとっても懐かしい感覚だった。
やっぱりかなりの部分は忘れてるんだけど、(cosx)'=-sinxとか三角関数微分の公式を覚えていた自分に拍手してみたりして、そういえば昔は「得意科目は数学」なんて言ってた時期があったことを思い出したりもした。
おかげでテスト前になるとクラスの中での人気が何割増かになったなぁ(遠い目

「きみは、θの回転行列で遊んでいたじゃないか。せっかく遊ぶなら、回転している点を、図形的に捉えたり、三角関数を使って捉えたり、複素数列として捉えたりした方が楽しい――よね?」
僕はミルカさんに圧倒されて、もう何も言えなくなっていた。
「きみは、ω^3=1から、単位円の3分点が見出せるかな。2π/3という偏角複素平面上の正三角形、そしてωが生み出す三拍子の回転が見えるかな。複素平面で1、ω、ω^2の3人が踊っているのが見えるかな」
ミルカさんは一気にそこまで言うと、にっこり笑った。


「きみには、ωのワルツが見えているかな?」
p.55

おぉ、現実にこんなセリフ吐かれたら即座に数学ヲタ認定しそうな、文字通りの数学ガール
こんな電波がかったセリフと数式で埋め尽くされた本かと思いきや、微妙なところにラブコメも(゚∀゚;)

彼女は、僕のひじのあたりをそっと抱え、体を寄せ、体重を預けている。いつもの甘い香りが強くなる。
テトラちゃん……。
北極点から見える星座。地軸の傾き、それから白夜についての解説が続いていたようだけれど、僕の頭には何も残らない。
空には星が浮かび、心にはすぐそばにいるテトラちゃんの姿が浮かぶ。名前を呼ぶと顔を輝かすテトラちゃん。バタバタするテトラちゃん、真剣な表情のテトラちゃん。納得するまでじっくり考え、でもうっかりミスするテトラちゃん。一途で、ひたむきで、元気いっぱいのテトラちゃん。
そんなテトラちゃんが、僕のことを――?
僕は、もう、何を考えているか分からなくなる。
pp.208-209

なんだなんだ、この突然沸いたラブコメは。
でもやっぱりこの男も数学ボーイ。

気持ちがぴったりと一致することはありえなくても、一致していると見なせるほどにじゅうぶんに近づくことはできるのかな。たっぷり時間をかけるなら――漸化式のような歩みでも。
p.209

なんでここで漸化式!
あぁ数学ボーイよ、永遠なれ!