ジャヌビアの逆襲?

「65歳以上または軽度以上腎機能障害(Cr>1.0mg/dl)でSU剤にDPP-4阻害剤をonする時はオイグルコン<1.25mg、アマリール<2mgに減量してからonすることを必須とすべき」というDM学会の提言を周知に来た万有MRさん。
ジャヌビアとエクアについて少ししゃべっていったんですが、興味深いことを言っていきましたよ?


いわく、10日間反復投与後の、p.o.後24hrにおけるDPP-4阻害率はジャヌビアで92.4%、エクア(1×)で4.7%だと。
…こないだノバルティスに聞いた数字*1と違うんだけど(´Д`;)?
ジャヌビアが60%なのは単回投与の結果だったとしても、エクアが60%ってのはどう解釈するんだ?
どちらの数字が正しいのかは分からないが、仮に万有さんが正しいとすると、t1/2≒12hrのジャヌビアは3日間の反復投与で定常状態に達し、平均して90%くらいのDPP-4阻害率を維持できることになるため、当初万有さんがPRしていた通り、1日1回いつ飲んでもOKというのは正しいことになる。*2
またエクアのt1/2≒3hrというのは、2×投与では定常状態に到達しないことも示していて、DPP-4阻害率4.7%ではもはやDPP-4阻害剤とは言えないのではないだろうか?
従ってさすがにこの4.7%という数字も鵜呑みにできず、どちらが正しいのか、どう解釈すべきなのかはさっぱり分からないわけです(´Д`;)


また、DPP-4選択性についても話があり、ジャヌビアではDPP-4に対してDPP-8選択性が4000倍以上、DPP-9選択性が8000倍以上低いのだが、エクアではそれぞれ13倍、1.2倍程度*3だという。
この数字自体もどこまで信じていいのか分からないが、DPP-8やDPP-9を阻害することが皮膚障害等のSEを引き起こすことにつながるというサルでの試験結果があるらしい。

*1:ジャヌビア、エクアともに約60%

*2:あくまでもDPP-4阻害率が血中濃度に依存するのであれば、の話。

*3:武田のネシーナはどちらも4000倍以上とジャヌビアと同程度の選択性がありそう