インフルエンザ流行が全国で拡大、21道府県で警報レベルを超える

nohmin2009-11-06

都道府県がまとめているインフルエンザ定点当たり届出数(速報値)によると、44週(10月26日〜11月1日)に全国平均で33.28人となり、警報レベルの目安とされる「30人」を超えた。警報レベルを超えたのは21都道府県で、前週の5道県から急拡大した。もっとも多いのは愛知県で県平均で54.44人となった。前週との比較では、北海道で減少したほかは軒並み増加した。
44週でもっとも多いのは、愛知県で54.44人と前週(39.42人)より増加した。秋田県が53.55人(前週32.15人、以下同)、北海道が49.08人(61.43人)、三重県が46.14人(29.97人)、福岡県が45.64人(37.35人)、宮城県が44.82人(19.99人)、滋賀県が44.42人(29.13人)、兵庫県が42.43人(33.51人)となり、ここまでが「40人」を超えた
Nikkei Medical メールマガジンパンデミックに挑む」より抜粋

はいはい愛知県がトップに躍り出ましたよ。
確かに先々週よりも先週が、先週よりも今週がリレンザ/タミフルの動きが活発化してます。
速報値を5〜6で割れば一日当たりの患者数に近似できると思いますが、先々週が6〜8、先週が9〜11と言われれば、うちとお隣薬局さんを合わせれば確かにそのくらいの数になりそうです。
また、北海道や沖縄の推移をみると、どうやら今回の新型インフルの一回の流行は約6週続くとみてよさそうです。
過去の事例から予測された「一か所あたりの流行ピークは2〜3週」という話と比べると、やや長く流行が続くとみるのが妥当でしょうか。
この調子でいくと愛知県における新型の流行は12月半ば頃までといったところみたいです。
そうすると新型の流行が落ち着いた頃から今度は新型の流行が始まるという可能性もありますが、新型がガンッと出たら、新型が季節性に置き換わるという話もあるし、はたまた新型のピークは2〜3回くるという話もあるので、こればっかりはなんとも予測しがたいものがあります。


余談ですが簡単な算数を少し。
調剤薬局におけるインフル対策の最重要ポイント、リレンザ/タミフルの適正在庫を考えてみます。
・ピーク時の一週間あたり患者数をx人
・近隣における自店舗のシェアをy
として、完全週休二日制であれば一日あたりの患者数はxy/5(人)で示されますので、仮に3日分の安全在庫を持つとすれば在庫定数は
[1]0.6xy(人分)
これに各店におけるタミフルリレンザの処方割合を考えればOKでしょう。
また、S社によれば今でもタミフルDSを中心として一週間あたりの納品数に制限がかかっているということですので、
・一週間のタミフル/リレンザの納品制限をz人分
という条件を追加すると、在庫数は常にxy-z(人分)をキープすることが必要となります。
すなわちこれを[1]式に加えて
[2]1.6xy-z(人分)
程度が安全在庫と言えるのではないでしょうか。
うちの店舗では現状のタミフル/リレンザの比率からするとタミフルCap1箱、タミフルDS3本、リレンザ15個程度が在庫目標として適正だと思われます。
各店の在庫担当者さんはこれを参考にして式をいじったりして考えてみてください。