POS的思考力を高める演習

今日は日曜日だってのに朝から出かけてスズケン本社で研修。
「頭の中をPOSに」するということで、模擬症例を使った服薬指導演習です。
初めに1時間少々先生の講義を聞き流し、お昼を挟んで約5時間みっちり、たった一回の服薬指導をオーディットします。
ワーク席に座った10人の参加者が一人の薬剤師として、模擬患者さんとやりとりしていくのですが、患者さんにどんな質問をするべきか?その質問の目的はどんなことか?その情報が必要と考える根拠は?一つ一つの行動を全て分解して、10人で議論しつつ先生のコメントをもらいながら進めていきます。
5時間もあるくせに濃ゆいっす。
その上各自の実力が如実に反映される恐ろしいワークっす。
とりあえずポイントとしては「自分がどういう理由でどういう情報を患者さんに尋ねているか、常に意識して明確化しておくこと」が大前提になります。
また当然、服薬指導は薬歴を書くために行ってはならず、「患者さん自身は薬物治療をどう理解しているのか」「患者さんはどのような治療を行っていきたいと考えているのか」というように、患者さんの価値観を重視することが患者さんのQOLの改善に薬剤師が寄与するために必要となります。
これが最近よく言われる「患者本位の医療」の基本となるわけですが、我々も当然「薬の専門家」を名乗る以上は薬理学的に譲れない判断というのも生じてきます。
この点については多少強く出てでも患者さんに納得していただく必要があり、「患者の価値観」と「薬理学的正当性」のバランスをとった服薬指導を心がけていかなくてはなりません。
この辺はとりあえず今年一年の目標だなー。
先生いわく、そのバランスをとるために必要なのが「患者さんを愛すること」なんだそうで。
父性愛…になるんだろうなぁ。
まだまだ経験が必要ですわ。