ゼローダ錠300添付文書改訂*13

警告キターン ;y=ー( ゚д゚)・∵.

本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤が適切と判断される症例についてのみ実施すること。適応患者の選択にあたっては、本剤の添付文書を参照して十分注意すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

結腸癌における術後補助化学療法の適応を追加。
ただし、Dukes C以外の結腸癌における術後補助化学療法での、本剤の有効性及び安全性は確立していない。また、国内での術後補助化学療法に関する検討は行われていない。


用法用量として「B法」を追加。
今までの適応であった手術不能又は再発乳癌にはこれまでの「A法」も、新しく追加になった「B法」も使用可能。
結腸癌における術後補助化学療法には「B法」のみが適応。

B法:体表面積にあわせて次の投与量を朝食後と夕食後30分以内に1日2回、14日間連日経口投与し、その後7日間休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
B法において副作用が発現した場合には、以下の規定を参考にして休薬・減量を行うこと。

NCIによる毒性のGrade判定注2)*1:Grade1
治療期間中の処置:休薬・減量不要
治療再開時の投与量:減量不要


NCIによる毒性のGrade判定注2):Grade2 初回発現
治療期間中の処置:Grade0-1に軽快するまで休薬
治療再開時の投与量:減量不要


NCIによる毒性のGrade判定注2):Grade2 2回目発現
治療期間中の処置:Grade0-1に軽快するまで休薬
治療再開時の投与量:減量段階1


(中略)


NCIによる毒性のGrade判定注2):Grade4 初回発現
治療期間中の処置:投与中止・再投与不可
あるいは治療継続が患者にとって望ましいと判定された場合は、Grade0-1に軽快するまで投与中断
治療再開時の投与量:減量段階2

上記の休薬・減量の規定に応じて減量を行う際、次の用量を参考にすること。

減量時の投与量
体表面積:1.13m2未満
1回用量
減量段階1:900mg
減量段階2:600mg
(以下略)

一旦減量した後は増量は行わないこと。


「結腸癌における術後補助化学療法」に関しては、投与期間が8コースを超えた場合の有効性及び安全性は確立していない。


「B法」で投与したときの薬物動態も追記。

結腸・直腸癌患者20名にカペシタビン1,250mg/m2を、食後1日2回連日経口投与したときの投与1日目*2のカペシタビン、5'-DFCR、5'-DFUR及び5-FUの血漿中濃度は、投与後1.7-2.3時間でCmaxに到達し、半減期0.55-0.81時間で減少した。投与1日目の5-FUのAUCは、5'-DFURの約1/30であった。投与14日目の薬物動態パラメータは5-FUを除き、初回投与後の値とほぼ同様であった。

その他にも副作用や臨床成績が追記になってますが、今日はもう眠いからENDッ!

*1:国内臨床試験においてはNCI-CTC(Ver.2.0)によりGradeを判定した。手足症候群は以下の判定基準に従った。

  手足症候群の判定基準

  Grade:1
  臨床領域:しびれ、皮膚知覚過敏、ヒリヒリ・チクチク感、無痛性腫脹、無痛性紅斑
  機能領域:日常生活に制限を受けることはない症状

  Grade:2
  臨床領域:腫脹を伴う有痛性皮膚紅斑
  機能領域:日常生活に制限を受ける症状

  Grade:3
  臨床領域:湿性落屑、潰瘍、水疱、強い痛み
  機能領域:日常生活を遂行できない症状

  該当する症状のGradeが両基準(臨床領域、機能領域)で一致しない場合は、より適切と判断できるGradeを採用する

*2:投与1日目は1,250mg/m2を朝食後に1日1回経口投与した。