リタリン「チバ」添付文書改訂*17

本剤の投与は、ナルコレプシーの診断、治療に精通し、薬物依存を含む本剤のリスク等についても十分に管理できる医師・医療機関・管理薬剤師のいる薬局のもとでのみ行うとともに、それら薬局においては、調剤前に当該医師・医療機関を確認した上で調剤を行うこと。

との警告が追記された。
>薬局においては、調剤前に当該医師・医療機関を確認した上で調剤を行うこと。
って言われてもなぁ…
「おたくそういう病院ですか?大丈夫なドクターですか?」
って疑義照会しろとでもいうのか?


適応から「うつ病」を削除。
例の報道のせいだね。
ほんとにリタリンを必要としていたうつ病患者もいただろうに。
例の病院のDr.はもちろん、投薬を行った薬剤師も、そして不必要にリタリン=悪者のイメージをばらまいたマスゴミも猛省して欲しいものだ。


併用禁忌にエフピーを追加。
本剤が交感神経刺激作用を有するためMAO阻害作用を増強させ、血圧上昇が起こることがあるため。


慎重投与に心不全心筋梗塞既往患者を追記。
本剤の交感神経刺激作用によって心拍数が増大することがあるため。
行動障害、思考障害又は躁病エピソードの症状が悪化するおそれがあるため、統合失調症精神病性障害双極性障害の各患者には慎重投与に。
慢性的乱用により過度の耐性及び様々な程度の異常行動を伴う精神的依存を生じる可能性があるため、薬物依存、アルコール中毒等の既往のある患者にも慎重投与に。
心臓に構造的異常又は他の重篤な問題のある患者も慎重投与。
因果関係は確立していないが、中枢神経刺激作用を有する薬剤の投与による突然死の報告があるため。


併用注意も三環系抗うつ剤SSRI、クロニジンを追記。
前者は抗うつ剤の作用が増強することがあるため。
後者は突然死の報告があったため。*1


重要な基本的注意として以下を追記。

本剤を投与する医師又は医療従事者は、投与前に患者又は家族等に対して、本剤の治療上の位置づけ、依存性等を含む本剤のリスクについて、十分な情報を提供するとともに、適切な使用法について指導すること。


小児に中枢神経刺激剤を長期投与した場合に体重増加の抑制、成長遅延が報告されている。中枢神経刺激剤の小児の成長への影響は確立していないが、本剤の投与が長期にわたる場合には患児の成長に注意し、身長や体重の増加が思わしくない時は投与を中断すること。
本剤を長期間投与する場合には、定期的に血液学的検査を行うことが望ましい。


患者の心疾患に関する病歴、突然死や重篤な心疾患に関する家族歴等から、心臓に重篤ではないが異常が認められる、若しくはその可能性が示唆される患者に対して本剤の投与を検討する場合には、投与開始前に心電図検査等により心血管系の状態を評価すること。


心血管系に対する影響を観察するため、本剤の投与期間中は、定期的に心拍数(脈拍数)及び血圧を測定すること。


視覚障害の症状(視調節障害、霧視)が報告されている。視覚障害が認められた場合には、眼の検査を実施し、必要に応じて投与を中断又は中止すること。


通常量の本剤を服用していた精神病性障害や躁病の既往がない患者において、幻覚等の精神病性又は躁病の症状が報告されている。このような症状の発現を認めたら、本剤との関連の可能性を考慮すること。投与中止が適切な場合もある。

過量投与時は活性炭や下剤で対処してもよい旨も追記。

*1:機序不明