ティーエスワンカプセル添付文書改訂*19

胆道癌の適応を追加。用法用量はこれまでと同じ。
乳頭部癌、胆嚢癌及び肝外胆管癌の化学療法未治療例についての奏功率は30.5%(18/59例)。


重要な基本的注意として「骨髄抑制に起因する重篤感染症(敗血症等)から敗血症性ショックや播種性血管内凝固により死亡に至った症例が報告」されたと追記。


その他の副作用として角膜糜爛、角膜潰瘍を追記。いずれも頻度不明。
また、製造販売後に実施した切除不能又は再発胃癌症例を対象とした臨床試験のTS-1単独投与においては、流涙16.0%と副作用発現率が高かった旨を追記。


胃癌術後補助化学療法の臨床比較試験も記載された。

Stage II、IIIの胃癌治癒切除症例を対象とし、TS-1投与(手術後1年間)群(529例)と手術単独群(530例)を比較検討した結果(観察期間の中央値:手術後3.0年)、生存期間のハザード比は0.675(95%信頼区間:0.523-0.871、ログランク検定p=0.0024)で、TS-1投与群は手術単独群と比較して死亡リスクを32%低下させた。手術後3年の生存率は、手術単独群70.1%、TS-1投与群80.5%であった。また、無再発生存期間のハザ−ド比は0.622(95%信頼区間:0.501-0.772、ログランク検定p<0.0001)で、TS-1投与群は手術単独群と比較して再発リスクを38%低下させた。3年無再発生存率は、手術単独群60.1%、TS-1投与群72.2%であった。