もういくつ寝ると医療崩壊

nohmin2006-10-29

今年に入ってから医療崩壊という言葉を聞く頻度がうんと増えてきてます。
小児科や産科を希望する若手の医師がいなくなっているというあの件ですね。
最近になって、奈良県産婦人科で子癇発作を起こしたと判断された妊婦さんが18もの病院に救急搬送を断られた挙句に胎児の命は奇跡的にとりとめたものの母体は亡くなるという事件がマスコミどもに取り上げられてますね。
実はこの件についてm3*1からリンクをたどったりしてるうちに、いくつかDr.の書かれているブログ*2に辿りつき、ここんとこずっと読んでるわけですよ。
先月あたりまでは「オイラ達が、いやもしかすると、オイラ達の両親が介護されるような年になる頃には日本の医療は崩壊して使い物にならなくなってるんだろうなぁ」「こりゃ宝くじで一等がドカンと当たったら、医学部に入りなおして自分の身内は自分で診られるような知識を習得しないと危ないな」などと思ってたわけです。
ところが今月に入り、まさに先述の奈良県の事件が起きてから、この日本医療の崩壊は思っていたよりもずっと早いペースで進行しているのだと知らされました。
この分だとオイラ達の両親どころか、あと数年以内には日本の医療、というか、日本の病院は壊滅状態になるでしょうね。
例えば愛知県の病院だとどのくらいのレベルまで持ちこたえられるんでしょうか。
海南病院ですら産婦人科医師は4人であり、厳しいかもしれません。
大学病院に日赤、安城更生くらいまででしょうか。
もう今から医学部に入りなおしても間に合いませんよ(´д`;)
とりあえずできる対策は、今のうちに大学病院のそばに引っ越して、緊急時にはまず大学病院に搬送される確率を上げておくくらいですか?


あと前向きに考えるとすれば、少なくとも薬剤師としての職能を若干越えた部分まで、とりあえず自分の身内にだけなら振るえるようにお勉強するくらいしかないでしょうか。
このとき要求される医療水準は、少なくとも米国の薬剤師のようにプライマリケアくらいはこなせる水準であることは間違いない。
そこに加えて、生活習慣病やメジャーな慢性疾患についてはガイドライン片手に治療薬の見立てができるくらいが良いかな。
いずれにせよ、年金問題もあることだし、オイラ達の老後は真っ暗やね。

*1:http://www.m3.com/index.jsp 一応医療従事者専用の情報サイトなので記事を読むにも予備知識は必要。要登録。

*2:中でも一番参考にしているのがid:Yosyan「新小児科医のつぶやき」さん。奈良県の事件についてはここの10/18以降のエントリーを参照。