症例2:心外膜炎

内科受診 21歳男性
Rp) ダーゼン 10mg錠 3T
   マーズレンS顆粒 1.5g
    3×N 毎食後


併用薬(−)


突然の胸痛(+)のため受診、心外膜炎との診断。
心外膜炎に対してダーゼンというのは聞いたことがなかったので念のため疑義紹介するも「心膜炎だからOK」という疑問はまったく解消されないお答え。
「へ?」と呆けていると、対応したNsから「それじゃダメなんですか?」と逆ギレされる有様。
さらにマーズレンの処方意図となると全く不明。
通常、心膜炎に対する消炎鎮痛剤にはアスピリンなどのNSAIDsを用い、経過観察を行う。
症状は2〜6週間で軽快するとのこと。
今日の治療指針でもメルクマニュアルでもその他Web上のページでも同じことが書かれており、ダーゼンを使った例というのは見つけられなかった。
ダーゼンの添付文書を確認すればブラジキニンなどを抑制するとあるので全く無効というわけでもないとは信じたいがダーゼンで治まる程度の症状なんだろうか。
マーズレンの添付文書も確認したが、炎症治癒の効果は胃に対してのみうたわれており、その他一般の臓器について作用するかどうかは不明。
ダーゼンの胃障害を案じてマーズレンを処方したとも思えないし、わけ分かりませんな。*1

*1:わけ分からない=疑義が解消されていないままの投薬は厳密には薬剤師法違反だと思われるが、はたして…。