COX2選択性NSAIDsと上部消化管障害

NSAIDsにつきものの副作用といえば上部消化管障害。
一般の人にもわかるように翻訳すれば、痛み止めの副作用といえば胃荒れ。*1
で、この上部消化管障害を起こすのはCOX1をNSAIDsが阻害することによるといわれており、COX1に作用しないCOX2選択性のNSAIDsは上部消化管障害を誘発しないというのがこれまでの定説だった。
しかし実は、これにはエビデンスがなく、今月上旬に発表された約9万人を対象にした英国の研究によれば、オッズ比はCOX2選択性1.75に対し、非選択性が1.69と、COX2選択性NSAIDsが上部消化管障害が少ないことは示されなかった。
また、このリスクは潰瘍治療剤を併用することで相殺されることが合わせて示された。


詳しくはBritish Medical Journal誌2005年12月3日号に報告されているそうです。

*1:乱暴な表現です。胃を荒らさない痛み止めもいろいろあるので、自分の薬についてきちんと確認したい人は医師、薬剤師に聞いてくださいな。