タミフル服用後「突然死」8人

インフルエンザの特効薬として全世界で用いられているリン酸オセルタミビル(商品名:タミフル)を服用した愛知・岐阜県の中高生計二人が幻覚を思わせる異常行動で事故死した問題で、2001年2月の販売開始以来、全国で少なくとも8人が「突然死」していたことが12日、NPO法人・医薬ビジランスセンターより発表された。*1


タミフルによる幻覚の副作用は「頻度不明」ではあるものの以前より報告されているが、この「副作用」という用語は該当薬剤の影響が「否定できない」場合に使われ、今回の例で言えば「タミフルが原因とは限らない」が「タミフルのせいかもしれない」というのが正しい解釈になる。
タミフルのせいであると断言できない原因のひとつに、今回の主治医、報告医が口を揃えた「インフルエンザ脳症によっても幻覚が引き起こされることがある」というものがある。
とはいえ患者や家族からすれば薬のせいであろうが脳症のせいであろうが変わりはないわけで、インフルエンザ治療中はできるだけしっかりと患者の様子を見ておくことが必要になるのではないだろうか。


またこの件に関してある愛知県の医師は、タミフルの年間販売量のうち日本が世界の8割以上を占めている現状から「日本だけがタミフルを多用している現状はおかしい」と毎日新聞に対して発言した。

*1:詳しくは医薬ビジランスセンターより発表されたポスターにて。
   http://npojip.org/sokuho/no59-1.html