禁煙ノススメ
いまだに「薬局7月号」を読んでるわけだが大の嫌煙家としては今日読んだページだけは要約して紹介しないわけには行かないのだ!
喫煙はニコチン依存と心理的依存が重なっているため「根性でやめる」といった精神論だけでは禁煙できない。
COPD*1をはじめとする呼吸器疾患では治療の前提が禁煙であり、禁煙を行わないで治療をすることは無意味である。
患者に禁煙を勧めるとまず軽いタバコに変えるという人が多い。
しかし「軽いタバコ」とは実はフィルターに開いている空気穴が多くしてあり、吸い込む煙が薄まるためニコチンとタールの量が見かけ上減るに過ぎない。
また軽いタバコに変えたことでニコチンの血中濃度が上がらずかえって喫煙本数が増加することがある。
軽いタバコに変更するのではなくきちんと禁煙することが必要である。
タバコには4000種類以上の化学物質が含まれこの有害物質が200種類以上、発癌物質も40種類以上含まれている。
この中にはニコチンの他にダイオキシンや一酸化炭素なども含まれる。
喫煙者が禁煙すると以下のようなさまざまな変化が起こる。
- 最終喫煙から20分で
- 血圧が正常化をはじめる
- 頻脈傾向が改善する
- 8時間で
- 血中酸素濃度が増加をはじめる
- 1日で
- 2日で
- 味覚・嗅覚が再生をはじめる
- 3日で
- 完全にニコチンが消える*2
- 気管支が広がって呼吸が楽だと感じる
- 肺機能が回復をはじめる
- 5年で
- 肺ガンでの死亡率が喫煙者*3の半分になる
- 10年で
- 肺ガンでの死亡率が喫煙者の1/10になる
ニコチン代替療法に用いる製品としてはニコチンガム*4とニコチンパッチ*5の2種類が日本で入手可能である。
このうちニコチンガムは大衆薬として処方箋なしで薬局での購入が可能である。
いずれの製品も喫煙と併用して本数を減らすものではなく、完全に禁煙をして喫煙願望が生じたときにタバコの代わりに用いる。
ニコチンガムをかむ際には2〜3回かんだ後ほほの粘膜に押し当てながらゆっくり使用し、30分〜1時間かむ。
禁煙中は酒の席に行かないことや、喫煙したくなったら冷たい水を口に含んだり、喫煙具を捨てるなどの工夫が必要である。