ドーハ組VS南ア組 時空を超えたサッカー日本代表論 ★★★☆☆
今年19冊目。
- 作者: 久保武司
- 出版社/メーカー: 産経新聞出版
- 発売日: 2010/04/30
- メディア: 単行本
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「あー、こんなことあったあった」という懐かしさとともに、裏側で起きていた色々な小事件も面白かった。
日韓W杯の一ヶ月前にレアルと練習試合をしたとき、赤鬼として知られるトルシエがジダンにサインをねだっていたという写真が微笑ましい。
選手と監督の立場が逆だったら非難もされなかったろうにね。
そしてヒデのラストゲームが終わった時、10分以上もグラウンドで伏していた彼のところに近づいたのは相手国ブラジルのアドリアーノだけだったというあのシーン。
今でも頭の中にしっかりと思い出せるけれど、改めて文章にされるとほんとに切なくなる。
ドイツだけではない。
ドーハの悲劇はもちろん、フランスでの3戦全敗の無念さ、日韓で最終戦でチームをぶち壊してしまったトルシエ、南アではグループリーグは突破したものの絶対的FW不在によるゼロトップシステムに先行きの暗さを感じ、ブラジルでは史上最強と言われつつもグループリーグで惨敗。
今まで見てきた5回のW杯はいずれも後味の悪い終わり方が記憶に残っている。
ドイツW杯で優勝したなでしこや、ロンドン五輪で4位となったU−23代表のように純粋に賞賛の気持ちで終えられる男子W杯が次こそ見られるといいなぁ。