アリセプトお勉強会

エーザイのMRさんに先日レビー小体型認知症(Dementia with Lewy Body:DLB)の適応を取得したアリセプトのお勉強会をしてもらった。
別にアリセプト様の素晴らしい効果について聞きたかったわけではなく、DLBそのものについてと、レセプト病名の取り扱いについてをスタッフ全員に周知したかったので。


いわゆる「認知症」は「アルツハイマー認知症(AD)」と「脳血管型認知症」、そしてDLBの3つに大別される。
ADが約半数を占め、DLBが20%、脳血管性が15%、その他が15%程度とされるが、剖検では40%がDLBだとする報告もある。
DLBでは脳神経細胞中にレビー小体と呼ばれる物質が見られるが、このレビー小体が大脳中に現れればDLB、脳幹中に現れればパーキンソン病(PD)として発現する。
DLBでは初めのうちは認知機能の低下はあまり目立たず、注意力低下、料理などを手順通り行えない、物を見間違うなどの症状が目立つ。認知機能はADのように漸減していくわけではなく、日や時間帯によって頭がはっきりしている時間帯とボーっとしている時間帯が交互に起こる。これはPDの症状に時間差があるのと同じだと思われる。当然パーキンソン症状も併発しやすい。その他にも幻視や睡眠時の異常行動、薬剤抵抗性の抑うつ症状などが主な症状とされる。
アリセプトの用法用量は基本的にADと同様だが、違うのは原則10mgまで増量するという点。副作用などで継続困難な場合に適宜減量する。