老人と宇宙3 最後の星戦

今年61冊目。

最後の星戦 老人と宇宙3 (ハヤカワ文庫SF)

最後の星戦 老人と宇宙3 (ハヤカワ文庫SF)

最後に、わたしの妻と娘、クリスティンとアシーナ・スコルジーのそれぞれに、とりわけクリスティンに感謝する。わたしとクリスティンのことを知っている人たちは、ジェーン・セーガンはあきらかにクリスティンをモデルにしていると指摘する。類似はわずかだが――わたしの知るかぎり、妻は小隊ひとつぶんの武装した兵士たちをナイフだけで倒したことはない――ジェーンの知性と強さと性格が、わたしの妻の知性と強さと性格をもとにしているのは事実だ。(pp.472-473)

老人と宇宙3作目。
1作目と比べると未知の宇宙の恐ろしさの様な雰囲気はだいぶ減った(特に後半)けれども、ジョン・スコルジーのブラックなジョークは巻末の謝文に至るまで健在。
ストーリーそのものは1作目→2作目→3作目と段々大きな舞台になってきているのだけれども、反比例するように大味な進行になり、良くも悪くもハリウッド映画みたい。
このシリーズは会話文だけで面白く読ませてくれるのだけれども、個人的には1作目のいつどこから理不尽な死がやってくるかわからないドキドキ感の方が魅力的だったなーと思ったりします。


★★★☆☆