エリキュースお勉強会
明日から長期処方解禁のエリキュースのお勉強会@門前
エリキュースはイグザレルトやプラザキサと同じXa阻害薬。
これまではプラザキサのみがCHADS2 Score≧1*1で積極推奨で、WFを含む他の抗凝固薬は全てCHADS2 Score≧2で積極推奨だったのだが、先日改訂された心房細動治療ガイドライン*2においてエリキュースもCHADS2 Score≧1で積極推奨(Grade A)とされた。長期処方解禁直前のメーカーにとってこれ以上ないタイミングだったといえる。
アピキサバン10mg/dayは全死亡、脳卒中死抑制に対する有効性についてWFに対して優越性を示し、大出血発生に対する安全性についてもWFに対して優越性を示した。*3
有効性についてはイグザレルトがWFに対して非劣性、安全性についてはプラザキサがWFに対して非劣性であり、いずれも優越性を示したのは現在のところエリキュースのみ、というのがMRさんの言。
WFからエリキュースへ切り替える際は休薬期間を設け、PT-INR<2.0となったのを確認してからエリキュース開始。
エリキュースからWFへ切り替える場合にはしばらく両剤を併用し、PT-INR>治療下限域となった時点でエリキュースを中止。
他のXa阻害剤からエリキュースへ切り替える場合(あるいはその逆)には次回投与予定時点から即切り替えOK。
Tmax≒3〜3.5hr、T1/2≒6〜8hrであり、手術前の休薬期間は1ないし2日。
錠剤の大きさはイグザレルトとほぼ同じ。プラザキサのように無駄に大きくないので飲みやすいし、箱も普通の大きさなので在庫しても邪魔にならない。プラザキサほどの吸湿性はないので通常の取り扱いができるしODPも可能ということで、薬局的にはプラザキサを駆逐していただきたいところ。