彩雲国物語 黄金の約束

今年86冊目。

彩雲国物語―黄金の約束 (角川ビーンズ文庫)

彩雲国物語―黄金の約束 (角川ビーンズ文庫)

正面に座る長官をひたと視線の先に据え、絳攸はいった。
「確かにバカですが、……王の器です」
「あれがか」
促されて耳をすますと、庭院の大騒ぎがかすかに聞こえてきた。剣戟や野太い悲鳴に時折混じる「夜這いー!」の奇声が、絳攸の言葉を喉に詰まらせた。――確かにバカである。
「……愚者と才子は紙一重といいますし」
「それでかばってるつもりか?あのバカ王に付き従って、まさかお前にまでバカが伝染ったんじゃあるまいな」
(p.163)

2巻も軽い。軽いノリはそのままだけど、1巻のような英雄物語風味はやや薄くなった。そうそう伝説級の人ばっかり出てきてたまるか…って、結構出てきてるな。
話自体は陰謀が安直になったので1巻よりシンプル。
表紙と挿絵さえ公共の視線に晒されなければ、うん、楽しく読めるよ?