ホクナリンテープ勉強会

ジェネリックにクラリシッドとホクナリンテープを食われまくってるアボットさんがホクナリンテープの素晴らしさを勉強会してくれました。

  • 結晶レジボアシステム

ホクナリンテープは三層構造をなしており、膏体層にツロブテロールの分子と結晶を混在させることにより徐放化を実現している。これによって、就寝前に貼付すれば明け方の喘息発作(モーニングディップ)を予防できるように製剤設計が行われている。この結晶レジボアシステムはまだ特許が有効であり、ジェネリック医薬品とは徐放化機構が異なるため、アトピー性皮膚炎など皮膚のバリア機能が障害されている例では薬物動態が異なるという報告がなされている。(他に同様の徐放化機構がなされているものとしてフランドルテープがある)
ホクナリンテープは貼付して8〜12時間後にはツロブテロールの70%程度が吸収される。24時間貼付してもその吸収量は80%程度であり、かぶれなどが問題になる場合は8〜12時間の貼付後にはがしてしまっても問題はないとされる。また、一度はがれたものを再貼付しても皮膚と密着しないためあまり効果はない。
効果発現が最大となるのは貼付後5〜6時間であり、発熱があって咳がひどくて眠れない場合は(入浴しないことを前提にして)夕方貼付すれば就寝時に効果を最大にして入眠を助けることができる。
COPDの場合労作時の呼吸困難が問題でありモーニングディップはあまり問題とならないため、就寝前ではなく活動量が増える日中に効果を最大とすることを狙って起床時に貼付すると良いという意見もある。