オンブレス勉強会

nohmin2012-01-16

LABA(長時間作用型β2刺激薬)。適応はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)。


COPDとは…
はスパイロメトリーでFEV1/FVC<70%が定義。
死亡者数が増加しており、2020年には死因3位になると予測されている。日本には530万人の患者がいると想定されているが現在治療中の患者は17.3万人にすぎない。
第1選択薬は長時間作用性抗コリン薬(スピリーバ)または長時間作用性β2刺激薬(セレベント、オンブレス)、第2選択薬はステロイドの追加(アドエア、シムビコート)


オンブレス…
β2刺激薬。短時間作用性β2刺激薬のプロカテロールの活性部位であるカルボスチリル骨格による即効性と、細胞膜の脂肪鎖に相似するインダン骨格による持続性を併せ持つ。これにより、投与後5分からFEV1が改善し、1日1回投与により効果が24時間持続する点がセレベントより有利な点。
1日1回であれば朝吸入しても夕吸入しても効果に差はない。2×吸入すると効果が増強するかどうかはデータがないが、とりあえず適応外。
スピリーバとの比較では作用で非劣性、薬価は¥60/日安い。緑内障等の禁忌疾患もなく、使いやすいと考えられる。
吸入時に2割の患者が咳き込むので吸入前に指導しておくと良い。
主な副作用は咳。上記の咳き込みとは別。
吸入器具ブリーズヘラーは、透明カプセル内の白い粉末を「見る」ことができ、吸入時にカラカラと音を「聞く」ことができ、乳糖が含まれているために甘みを「感じる」ことができるため、吸入を実感しやすい構造となっている。水洗いをすると粉末が内部で付着し、吸入量が減少することがあるので洗わないように。交換の目安は30日。
吸入力の弱い人は何回かに分けて吸入することが必要となることも。
吸入音がしないときは粉末が付着している場合があるのでコンコンと叩いてみる。
短時間作用型であるが、シムビコートやメプチンのように急性憎悪時の使用については???
高温条件下における安定性は40℃・75%RHで6ヶ月、60℃・75%RHで1ヶ月安定(IFより)
現時点で喘息に対する適応はなし。今後ステロイドとの配合剤として製品化していくかも。