特捜検察の闇 読了

今年35冊目。

特捜検察の闇 (文春文庫)

特捜検察の闇 (文春文庫)

検察を辞め、弁護士となった二人のヤメ検が逮捕される事件を通して日本の司法制度の変質をあぶりだした一冊。
基本的な内容としては、国が掲げた「正義」の下に国策の邪魔になる人間を排除しようとする大政翼賛的*1な姿勢に陥りつつある現在の司法の危険性を指摘したものですが、その文体は検察を糾弾するものではなく、かつての素晴らしかった検察に戻って欲しいという著者の願いが感じられるものでした。
もっとも、それは本書が執筆された時点でのものであり、前著では素晴らしく見えた特捜を称賛する本となっていたようだし、昨年出版された本では「当時の私の目が曇っていたのか」とまで仰っているようで。*2
基本的にオイラはエロい人にも平気でたてつくので、国に目をつけられるようなポジションには着かない方が良さそうです(゚∀゚)タイーホサレチャウ!

*1:p.261に「司法の翼賛体制化」との指摘があり、何か妙にしっくりくる恐怖を感じた。

*2:未読のため伝聞形。密林のレビューをみる限りそういう様子。