震災の影響〜薬の流通編〜

nohmin2011-03-24

東北地方にある製薬メーカーの工場が震災によって受けた影響が徐々に明らかになってきており、色々な薬の流通に支障が出てきております。
うちのような開業医門前の薬局でも既に数品目がアウト。
総合病院なんかはもっと大変だと思いますが、それでも被災地の皆さんに比べればと思うと何とかするしかありませんね。
現状うちに通知が来たのは下記くらい。
他にも包装単位などの違いで色々噂はきいております。

  • チラーヂンS:原薬製造工場の被害により完全に流通停止。代替薬がない上に後発品も1種類しかなく入手困難。その上、服薬を中断すると命にかかわる患者も存在するため、今もっとも危機感の強い薬。
  • エンシュア:薬そのものの製造はできるが、缶を作る工場がアウトで流通ほぼ停止。処方は経管投与患者に限る。経口投与の患者には頑張って食事から摂取してもらうか、グルセルナEX等のOTCで対応。当初はラコール等にて代替することもアナウンスされたが、ラコールも生産が追い付かず品薄状態に。これも患者によっては命にかかわる。
  • モーラステープ:Lの80袋包装が品薄。うちでは40袋包装を採用しているので今のところ問題ないが、80で購入しているところは当然40に流れるので、いつまでも問題なく流通するかどうかは???
  • アレロックOD:一部工場が被災、OD錠を作っていたラインも普通錠の生産にまわすため、OD錠の流通はストップ。普通錠でも効果は同一だし、アレグラやアレジオン、ジルテック、ザイザル、クラリチンと代替薬はたくさんあるのでそれほど問題にはならないと思われる。
  • 塩野義の一部麻薬:被災地に重点的にまわすため、全般的に品薄。麻薬処方されるような患者は被災者でなくても重篤な状態なので、品薄といわれても大変困る。当然代替品はなし。

以下、噂。
フラビタン錠の一部包装規格、パルタンM、フロモックス、ディナゲスト、アラセナA軟膏etc.が品薄or流通停止か?