モルフェウスの領域 読了

今年9冊目。

モルフェウスの領域

モルフェウスの領域

コールドスリープ前後における人権や社会的地位の継続性に関する一考察、とでもすべきでしょうか。
海堂さんがこうして取り上げるってことは、この問題についても近々一部ニュースで取り上げられたりするくらい注目されているんだろうか。
言われてみれば確かに至極もっともな問題で、きっと世論は割れる。
主人公の涼子さんは、ジーンワルツの理恵先生を優しくした感じで、海堂さんが自分の論理構成に酔いしれながらとんとんと進んでいく辺りにジーンワルツと似たにおいがするけれども、主人公の人格の差でジーンワルツよりも優しく読める。
特異点としては佳奈ちゃんの一人称が「うち」なのにその後に続く話し言葉が標準語であるということ。
オイラにはどうにも違和感があるが、そういうしゃべりの女の子って多いんだろうか?