調剤と情報8月号 読了

今年53冊目、くさいの31冊目。

調剤と情報 2010年 08月号 [雑誌]

調剤と情報 2010年 08月号 [雑誌]

今月も薬局店頭deトリアージがためになる。
「安静とは痛い動作を避けること」
「腰痛は積極的に治そうとしてはいけません」
「腰痛は朝が要注意」
「足のしびれが出ている腰痛はしびれのない腰痛の一段上」
腰痛友の会会員のオイラも気をつけます!


一方で今月の第1特集はどうなんだろう。

アルコール(消毒用エタノール、70%イソプロパノール)は、細菌芽胞を除くすべての微生物に効力を示す。すなわち、アルコールはMRSAO157などの一般細菌のみならず、ノロウイルスB型肝炎ウイルスなどにも有効な消毒薬である。
p.44

いつから消エタでノロウイルスが消毒できるようになったのか。
一般に、ノロウイルスへの消エタの消毒効果は不十分であるとされると聞いているため、オイラは嘔吐物処理後の消毒には次亜塩素酸ナトリウム(=ハイター)を使うべきだと思っているんだけど、気になるから一応調べてみた。
http://www.yoshida-pharm.com/information/dispatch/letter02_20.pdf
によると、消エタ単独による消毒効果は不十分であるが、清拭による物理的ウイルス除去と組み合わせることで次亜塩素酸ナトリウムの消毒効果を補完するものとしては有用であるようだ。
これなら納得はいく。
これを踏まえて記事を読みなおしても、どうも消エタの消毒効果を過大評価しているような印象はぬぐえなかった。
一ヶ所こういう記述があると、Part4全体が怪しくみえる。
やっぱりこういうメジャー誌であっても、一応専門家としては疑ってかかるべきというのが基本なんだなということは思い出した。