薬局12月号読了

今年3冊目、くさい本2冊目。

薬局 2009年 12月号 [雑誌]

薬局 2009年 12月号 [雑誌]

少しずつ暦に追いついてきて12月号に突入。
やはり昼休みが一人だと読書がはかどる。
今号の特集は高齢者の高血圧。
お恥ずかしながら未だにJSH2009を読んでないんだが、高齢者の降圧治療では超高齢者においても140/90mmHg未満を目標とするが、中間目標として150/90mmHgが掲げられているとのこと。
SBPでは基本的にthe lower, the betterの原則を適用するが、DBPは60mmHg以下でJカーブ現象が報告されている*1ため70mmHg以下に降圧しない。
高血圧治療は心血管病の予防のみならず、認知機能障害、さらに認知症発症予防目的としても重要。
ある種の降圧治療はなんと骨折予防効果も示す。*2
家庭血圧の測定条件は朝起床後1hr以内、排尿後、座位1〜2分の安静後、降圧薬服用前、朝V。夜は同様に夕V or vds。
家庭血圧は一般に診察室血圧よりも低値を示すため、135/85mmHgが高血圧の基準値とされる。
NSAIDsはCOX阻害→腎PG産生抑制→腎機能低下、水・Na貯留+血管拡張抑制→BP↑となるため、できるだけ服用を避ける。

*1:冠動脈の血流は主としてDBP依存のため、DBPを下げ過ぎると虚血性心疾患の急性発作リスクが増大する

*2:BP↑→Ca排泄↑→PTH↑→骨量↓ ACE-i/ARB・β遮断に骨量減少予防効果、サイアザイド系利尿薬に腎尿細管でCa再吸収亢進を介した骨量増加作用、等の報告