マルホお弁当会〜外用剤の塗り方について〜

スキルアップシリーズの外用薬Q&A書いてる人(だと思う)の講演。
話し上手で眠くならないだけでなく、思ってたよりずっと盛り沢山でタメになる講演だった。

  • アトピー性皮膚炎診療ガイドラインが2年続けて改訂。ステロイド外用剤は原則1Xに。
  • strongest〜strongを3w以上使うときは1Xでも2Xでも効果に差がない。急性期、増悪期は2X。mild〜weakは2X。
  • ボルタレンゲルを密封療法したときの血中濃度ボルタレン錠を内服した場合に匹敵する→当然全身性SEが発現。
  • ステロイド外用剤は顔面や陰部は吸収が良い」というのはワセリン基剤の場合。
  • 水性基剤の場合は足からよく吸収され、前腕を1とした場合、足ではおよそ10にもなる。
  • 1FTU=0.5gというのは25gチューブの場合で、それよりも口径の小さい10gチューブではおよそ6掛け、5gチューブでは半量になる。
  • プロトピック軟膏のリーフレットは1FTU=0.5gで単純計算してあるが、実際にしぼりだすと半量にしかならないので注意。
  • GE外用剤の85%は皮膚透過率が有意に劣る(海外データ)
  • 先発とGEの間だけではなく、先発同士でも基剤の違いによる接触性皮膚炎が生じる場合がある。

ex)マイザーoint.にはクロタミトンは含まれていないが、マイザーCr.にはクロタミトンが含まれている→Crの方がかぶれやすい

  • ウレパール+ステロイドoint.の混合は、肉眼的には分離を認めなくても顕微鏡的には混合直後から乳化の破壊が見られ、血管収縮効果がおよそ4割も減少する。
  • 多くのステロイド外用剤は元々飽和状態であり、ワセリンで希釈しても濃度は変わらない。
  • リドメックスoint.+パスタロンソフトなんてmixはリドメックスの主薬がCrに移ることで透過性が増し、希釈どころか効果が増強する。
  • パンデルoint.だけは完全溶解型であり、希釈すれば濃度が落ちる。
  • 尋常性白斑に用いる日焼け止めはSPF50以上必要で、VD3製剤は日焼け止めの上から塗布。