フォーカス・リーディング

今年2冊目。
えらいいいペースに見えるけど、読み終わり寸前のを2冊併読してただけよ?

フォーカス・リーディング 「1冊10分」のスピードで、10倍の効果を出す いいとこどり読書術

フォーカス・リーディング 「1冊10分」のスピードで、10倍の効果を出す いいとこどり読書術

がんばるほどに狭くなる視野のワナ
視野の広さを決める要因は、次の三つです。

  1. 情報の量(本の問題)
  2. 言葉、体験のデータベースの量(読み手の問題)
  3. 意識の強さ(読み手の問題)

1の「情報の量」について。視野は物理的な角度の問題ではなく、そこに並んでいる情報の量で決まります。当たり前の話ですが、本を眼から遠ざけたからといって、たくさんの文字が読めるわけではありません。
そして、ある人が一度に処理できる「情報の量」には個人差があります。情報の読み手の力量がからんでくるのです。
読み手に取ってわかりやすい言葉が並んでいれば視野は広くなるし、むずかしい漢字や言葉が並んでいると視野は狭くなる。読み手の経験知、言葉のデータベースのボリュームに照らして、一括処理可能な情報量が収まるように可読視野の広さが決まります。つまり1と2は密接に結びついているわけです。
最後に、3の「意識の強さ」。これがかなりやっかいです。
「読もう」という意識が強くなると、視野は狭くなります。つまり、内容がむずかしいと感じたときや、受験のようなストレスのかかる状況だと、視野が狭くなりがちです。
視野が狭くなると、意識下で文脈をつなぐ作業の効率が悪くなって、理解が悪くなります。難しい言葉と出会って眉間にしわを寄せながら頑張っていると、ますますわからんくなって、前に戻って読み直したという経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
要するに、視野を狭めてがんばって読んでも、理解度が高くなるわけではないということです。高くなるのは、安心感と満足感だけ。そして、この満足感がクセモノです。視野を広げれば理解がスムーズになるはずなのに、どうしても視野を狭めて満足感を求めてしまいがちです。
本当は、文章理解をスムーズにしようと思ったら、「しっかり読むぞ!」とがんばってはいけないのです。だからといって、無理に視野を広げるのもいただけません。
【理論編】第1講 あなたがはまりがちな"読書のワナ" p.60〜61より

これ、あります。
仕事関係の本を読んでいて、ちょっと難解な部分が出てくるとそこを理解するために集中してしまい、結局前後関係がとれなくなって読み直すハメになることが多いのです。
こういうとき、フッと本から目を離して力を抜いて*1、前後関係に気をつけて読み直すと理解しやすくなるという経験は何度でもあります。
そうやって一生懸命読んだところが、全体の中ではさして重要ではなかったという経験もそれこそ何度でもあります。
この本のタイトルでもある「フォーカス」するということが(特に知識の習得を目的とする)読書においては重要となります。
「フォーカス」すべきポイントはたくさんあるのですが、この本ではそのことが繰り返し繰り返し述べられていて、訓練のための(えらいしんどい)トレーニングもついてます。

  • なぜ、何のためにその本を読むのか
  • いつまでにその本を読むのか
  • その本の、その章の、その節の主題はなんなのか
  • 全体の流れはどのようになっており、今読んでいる部分はどういった位置づけになっているのか

こういったことに常に「フォーカス」しながら読書を行い、必要な部分と不必要な部分では読書のギアを適切に変えていくことが無駄な読書を減らすことにつながっていくとのことです。


一昨日までに読んだ「読書は一冊のノートにまとめなさい」とミックスして自分がやりやすい方法を身につけていけるようにすると良いのかなと思っています。
とりあえず手軽なビジネス書や小説で何度か試してみることにします。

*1:この本の中には読書をする時の呼吸法や「目前心後」といった精神状態のように一見うさんくさい表現も出てきますが、もっと簡単に「リラックスが大事」という一言に置き換えれば納得できます。