学会報告3 スポーツファーマシスト

日本アンチドーピング機構(JADA)が新規に創設する専門薬剤師資格制度。
別にドーピング検査を行う資格というものではなく。
現在の日本において、スポーツ界のドーピング違反の大半を占めるのは「悪意のドーピング」ではなく「うっかりドーピング」であり、市販薬などに含まれる禁止薬物をそうとは知らずに摂取してしまい検査に引っ掛かることが多いのだそうで。
で、上述のスポーツファーマシストとは、ドーピング検査関連法規や禁止薬物、ドーピング関連薬理などに関する講習を受けてWeb上で試験を受けて認定する専門薬剤師資格で、町の薬局で競技者の相談に乗ってあげることで「うっかりドーピング」を減らすことを目的とするもの。
現状でも禁止薬物リストそのものはJADAのHPで閲覧できるのですがいかんせん基礎知識不足では読みづらい。
制度が実地に移されて近場で講習が行われるようになったら*1オイラも受けてみようかな。


当日のパネルディスカッションには特別ゲストとして元名古屋グランパスの平野選手が来ていた。
Jリーグのドーピング検査は試合中に背番号でくじ引きをして二人が選ばれるそうで。
選ばれた二人は試合後ロッカールームにも戻れず検査室へ。
試合で大量の汗をかいてしまっているのでなかなか検尿ができず、かといって尿が出るまで検査室から出してもらえず、そのまま日付が変わってしまうこともあるそうで、最悪の場合チームと一緒にはホームタウンに帰ることができなくなってしまう場合もあるとか。
とにかく大変だったらしいですよ。

*1:制度が初めて動き出す来年度は需要がどの程度あるのか読めないため、当面東京と大阪の2ヶ所でのみ講習を行い、その後順次拡大していく予定とのこと。