学会報告10 W2−S2:自然災害への対応と薬剤師の貢献

災害時における薬剤師の仕事としては、避難所等における服薬指導、救護所での薬物管理、処方監査等を通した薬物療法の補助があげられる。
他地域で阪神大震災クラスの大規模災害が発生した場合にボランティアとして駆け付ける際には、被災地の努力を無視した活動はかえって有害になりかねないため、被災地のニーズの変化にたえず注意し、あくまでも現地に足りていないものを補完するという考え方が重要となる。
一方、大規模自然災害に罹災した場合、当然ながらまずは家族・近隣の救助を行うのであるが、その後は職場へ向かって通常業務を復旧するという考え方もあれば、避難所などへ向かい地域医療を早期復旧することを優先するという考え方もできる。この辺りへの対応として地域薬剤師会での災害時マニュアルの作成が必要となる。
当社としては、インフルエンザパンデミックや大震災などの緊急時行動マニュアルが未整備であるため、可能な限り速やかに整備する必要があると考えさせられました。地域の基幹医療施設の門前薬局でもあるため、これらの医療機関や各地区薬剤師会との協議・連携もとっておく必要があるのではないでしょうか。