N市大卒後講座③
1限「腎臓病治療の進歩−各種腎疾患から腎移植まで−」
今年の卒後講座6コマの中で一番のヒット。
いろんな話が出てきたけど、みんなきれいにつながってた。
その上語り口は独特で分かりやすい。
- 日本の透析患者は数の上でも世界No.2、質の上では圧倒的に世界No.1の透析大国である。
- 腎臓を両方とも切除してしまうと…なんと血圧は下がる。
- 生物が進化して陸上に上がるにつれてNaを貯留し、水を再吸収する必要を生じ、つまりは腎臓は血圧を上げる臓器なのだ。
- ネフローゼに対してシクロスポリンを使う時に食後投与ではCmaxが出ない患者に対しては食前投与することできれいにCmaxを見ることができ、それによって適切な投与量を設定することができてシクロスポリンの必要量を減らすことができるため、副作用も減らすことができる。
- 腎移植ドナーが少ない日本では、その少ない腎臓をフル回転させるために移植技術が発達し、ABO血液型不適合患者間での移植でも十分な予後改善を達成できるようになってきた。
- 血液型不適合でも移植できるようになってきたため、腎ドナーは以前の兄弟親子だけに限らず、夫婦間での腎移植が増えてきている。
- SAB*1は恐らく1st choiceにはなりえない。なぜならばACEI/ARBと併用した時に高K血症を起こしやすいから。
さらに質問までかましちゃったですよ。
- SABの降圧効果に関してARB+チアジドと比較してどうなのか、ということはまだエビデンスが存在しないため今後の研究待ち。
- ニューロタン以外のブロプレスやディオバン、ミカルディスとフルイトランを組み合わせることは良いだろうが、ラシックスをかませる*2ことは賢くない。
2限「薬食同源」
漫談でした。
眠かったし、1限で十分満足したので寝た…zzz...