薬剤経済学
くも膜下出血のネタを引っ張って医療費値上げ云々を言ったら禁煙推奨派と見られてもしょうがないと思ったり。
医療費値上げとくも膜下出血のリスク云々については説明不足でしたな。
よく喫煙者がでかい面して吐くセリフがあります。
「たばこは国の税収に大きな貢献をしてるんだ」
まぁ馬鹿は休み休み言って欲しいものです。
例えば肺がんになったとする。
当然病院へ行って手術されたり薬物治療を受けたりする。
ここでは仮に、色々噂になっている抗癌剤、イレッサを投与されたとする。
イレッサは通常1日1錠服用し、その平均治療期間は72.6日*1とされる。
イレッサは1錠7216.10円*2であり、3割負担の人の場合、7216.10円のうち7割は医療保険が負担する。
すなわちイレッサを投与された患者一人当たり、7216.10×0.7×72.6≒36.7万円の損失を出していることになる。
たばこ税が何%なのかは知りませんが、例えばマイルドセブンは20本入りで定価270円。
先ほどの36.6万をこの価格で割れば、イレッサ代の元を取るのに例えたばこ税が100%だとしても27000本のマイルドセブンを吸わなければならない計算になります。
一日45本のたばこを吸うヘビースモーカーを想定しても603日、すなわち2年近く吸い続けなければなりません。
当然たばこ税は100%なわけはありませんし、治療もイレッサだけなわけはありません。
医師の診察費や各種検査費もかかるし、他の薬剤も当然併用される。
手術となればまた数十万円の保険が適用される。
とてもたばこの税収で黒字になる額ではありません。
さて、喫煙することによりくも膜下出血のリスクが3.6倍になるとする。*3
つまりは上記のような医療保険*4が使われる可能性が3.6倍になるわけで、喫煙者は国の財政赤字を招く可能性を上げているわけです。
それならその分の負担は喫煙者にして欲しいものだ、というのが昨日の日記にあった喫煙者は医療費を余分に負担しろ、という考えの元になっているわけです。
またこの観点からも僕は、禁煙推奨派ではなく禁煙要請派です。
100%実現しない制度に対する妄想の割に長文になりました。
ごめんなさいおやすみなさい。zzz...